書籍紹介:Vehicle Dynamics

Vehicle Dynamics  Theory and Application

の紹介です。

この本はハードカバー、つまり何とか大百科とかそんな感じの

表紙の厚い本です。閉じたときの厚さ5cm以上です!

vehicledynamics

vehicledynamics

そのページ数1015ページ!

力学の本というより、何とか大百科に近いものです。

参考価格

amazon.co.jp  11102円→11025円

amazon.com  109ドル→76.55ドル(約7600円)

amazon.co.uk 72.5ポンド→63.8ポンド(約9510円)

こんな感じです。日本は通常2~3週間で発送、

イギリスは1~4週間で発送、

アメリカは在庫有りです。

ちなみにアメリカamazonでは送料日本円で557円だそうです。

時間はかかりますが・・・

あとイギリスamazonは1200円ぐらいなんで

時間気にしなければアメリカで買うのが3000円近くも安いんですね。

私はこの本をアメリカのamazonで買った記憶があるのですが、履歴になかった。

で、内容ですがこれだけのボリュームなんで必要なところしか読んでませんが

ダイナミクスというよりスタティクス、キネマティクス、ダイナミクス、振動という

ような感じで構成されています。

私の勝手な印象ではタイヤの力学についての解説がアツイです。

確かにタイヤの力学を剛体と考えるかタイヤ独特の力学で考えるかで

それ以外すべての車両運動に影響を及ぼすのできわめて重要なのはわかりますが

タイヤだけで100ページ近い解説です。一冊本ができそうです!

でコンテンツの構成ですが

 

・タイヤとリムの基本

・1次元車両の力学

  ・直進運動の車両力学

  ・タイヤの力学

  ・ドライブライン(ENGとTM)

・車両キネマティクス

  ・応用キネマティクス(座標系、マルチボディ)

  ・機械系への応用(マルティボディ)

  ・ステアリング

  ・サスペンション

・車両のダイナミクス

  ・応用力学

  ・平面の力学

  ・車両のロール力学

・車両の振動

  ・振動の応用

  ・車両振動

  ・サスペンション最適化

  ・車両1/4モデル

 

こんな感じです。

物体の運動(動的な動き)を扱う意味のダイナミクスという意味では

第5章のキネマティクスの応用からスタートというところでしょうか?

この書籍では、車両の力学を全部網羅しているのではないかというほど

書かれています。

 

特に車両のロールや旋回といった運動についてはそれぞれ平面的な

動きをそれぞれ別々にキネマティクスで考えているので、

こうした分野に携わる人にはおススメかと思います。

その一方でドライブラインについては細かく書いてあるものの

基本的にスタティックなアイデアで示されているのでかなり残念です。

せっかくキネマティクスについても基本的なアイデアが示されているので

例えばデフギヤのモデルくらいは示してもらえたらよかったかなと思います。

それとパワートレイン、特にエンジンについてはほとんど触れられていません。

車両トータルで考えた場合、エンジンが起震源になるだけにかなりガッカリです。

だから、パワートレインに関する項目はJSAEの便覧かなんかあったと思いますが

それと同程度に思いますが、車両全体の3次元的な動きをマルチボディから

はじめてモデリングするって本はたぶんないので、車両運動に携わる人には

おススメできます。

 

ちなみに、私はパワートレインに興味があって購入したのですが

ほとんど記載がないので、ほとんどのページ読んでないという高い買い物でした。

企業で車両運動に携わる人でSimulinkでモデリングする人には

おススメです。

 

 

 

 

 

Leave a Reply